吉川湊一(そういち)


 寛延元年(1748)、紀伊国の生まれ。
 師堂派。寛政6年(1794)10月20日権成。文化9年(1812)6月、江戸惣録。文政9年(1826)、83代職惣検校。文政11年(1828)8月14日隠居。
文政12年(1829)2月17日歿。法名・吉川院前総検校湊一月満居士。
墓所・真言宗多聞院(東京都新宿区弁天町100)。

 平曲。


〔吉川湊一〕 (1748/寛延元〜1829/文政12). 紀州熊野に生まれ,幼時失明した.楠氏の子孫といわれ,江戸に出て平家琵琶を志し,名人となって検校に進んだ. 情け深い性格で,陰徳を好み,多くの門弟から尊敬され,慕われた.横田袋翁に師事して和歌をよくし,文政年間[芳川集」1巻を著した.

  ―― 『世界盲人百科事典』,p.99


《2011年6月》

吉川湊一 2

検校列伝

当道