玉村寿栄一(じゅえいいち)


 伊豆国の生まれ。
 源照派。坊主・村尾くう一。正徳2年(1712)6月14日権成。

 村尾くう一(『琵琶相伝記』では洸一)の『琵琶相伝記』を書き継いだとみられる。 それによれば、千鳥という琵琶は、村尾が享保10年(1725)に歿した後、高弟の戸川検校和世一に譲られたが、戸川が2年後の享保12年(1727)に死去したため、玉村寿栄一が継承した。

 戸川検校は不詳。 『三代関』では、村尾の弟子に正徳2年5月21日権成の見條りせ一という人物がいるが、和世一は利世一の誤記(あるいはその逆)であるかもしれない。


《2011年6月》

検校列伝

当道