数藤祢一(ねいち)


 妙観派。坊主・奥村勾当。元禄13年(1700)9月18日権成。

 俳人としても著名で、渭橋と号した。


俳人・数藤渭橋

 〔数藤渭橋〕(生没不明,17〜18世紀).1700(元禄13)年に検校に任官した. 宝井其角らと連句を作った「たれが家」がある.また其角追善の「其角十回」には,渭橋の発句で始まる歌仙がある. その前書には「そのかみの晋子門に遊ぶ.音律によって渭橋と名づく」とあり,淡々の「紫長し数藤の検校」という脇句もある. 其角の「華摘」の中にも「羽にうけて幾重の雲を啼く雲雀」という渭橋の句がのせられている.

  ―― 『世界盲人百科事典』,p.102


《2010年6月》

検校列伝

当道